InfluxDBとGrafanaの手動インストール#
この章では、influxDBのみを手動でインストールする方法について説明します。IPCのWindows領域へインストールする際などは、この方法をご利用ください。
警告
influxDBはIPCのWindowsへインストールする事も可能ですが、使い方によっては多くのメモリサイズを使い、クエリ実行に多くのCPUリソースを消費します。このため、XAR上のTcCOMのタスク実行パフォーマンスに影響が出ないことを十分に検証してください。影響がある場合は、別のコンピュータ上にinfluxDBをインストールしていただくことをお勧めします。この場合もできるだけ高速なEthernetネットワークに接続してください。
別のサーバへインストールされる場合は本節は実行せず、Docker composeによるインストールをご覧ください。
influxDB のインストール#
InfluxDB oss のダウンロード
以下のURLからWindows版のInfluxDBをダウンロードします。
https://docs.influxdata.com/influxdb/v2.6/install/?t=Windows
Program Files以下に、
InfluxData
フォルダを作成し、ダウンロードしたzipファイルのを解凍してできたinfluxdb2-2.6.1-windows-amd64
フォルダごとこの中に入れ、influxdb
という名前にフォルダ名を変更します。> Expand-Archive .\influxdb2-2.6.1-windows-amd64.zip -DestinationPath 'C:\Program Files\InfluxData\' > mv 'C:\Program Files\InfluxData\influxdb2-2.6.1-windows-amd64' 'C:\Program Files\InfluxData\influxdb'
出来上がったプログラムの配置場所は以下の通りとなります。
> C:\Program Files\InfluxData\influxdb\influxdb.exe
PowerShellを立ち上げて、インストール先のディレクトリに移動し、influxd.exeを実行します。
> C:\Users\Administrator> cd "C:\Program Files\InfluxData\influxdb" > C:\Program Files\InfluxData\influxdb> .\influxd.exe : <<サーバ動作時のコンソールログが出現し、最後にポート8086のhttpでListenしていることを示す行を表示する。>> : ****-**-**T**:**:**.******Z info Listening {"log_id": "0g64ikfW000", "service": "tcp-listener", "transport": "http", "addr": ":8086", "port": 8086}
Firewallがこのプログラムによるポート受信を許可してよいか確認ダイアログが現れるので、 Allow ボタンを押す
ローカルブラウザを立ち上げて、
http://localhost:8086
へアクセスしたら Welcome to InfluxDB の画面が現れるか確認します。ブラウザからサーバへアクセスできることを確認したら、一旦Powershellを閉じてプログラムを強制終了します。続いて、次の項の通り自動起動設定を行います。
自動起動設定#
Windows の Schedule tasks を起動します。
Task Scheduler Library
を右クリックし、Create Task...
を選びます。Nameに
Run InfluxDB
を入力し、Run whther user is logged on or not
を選択する。Triggersタブを開き、
New...
ボタンを押す。現れた New Trigger ウィンドウのBegin the task: フィールドからAt startup
を選択してOKボタンを押す。Actionタブを開き、
New...
ボタンを押す。現れた New Action ウィンドウの Program/script フィールドに、Browse...
ボタンを押して、前項でインストールした influxd.exe を選択し、最後にOKボタンを押す。Settingタブを開き、
Stop the task if it runs longer than:
の項目のチェックを外す。以上全て設定し終わったらOKボタンを押して、コンピュータを再起動します。再起動後、ブラウザへアクセスして Welcome to InfluxDB 画面が現れたら自動起動の設定は成功です。
InfluxDBのセットアップ#
IPCのIPアドレス(
***.***.***.***
)を調べ、IPCに接続した外部PCからhttp://***.***.***.***:8086/
にアクセスする。参考
IPC内のブラウザからアクセスする場合は、 http://localhost:8086/ を指定してアクセスしてください。
最初に以下のような画面が現れます。 GET STARTED ボタンをクリックしてください。
最初にアカウント情報と組織とバケット(データベース名)を設定します
Username, Password
Bucketへアクセスするためのユーザ名とパスワードを設定します。
Organization Name
influxDBでは、後述する Bucket を組織単位に作成します。組織名を入力します。あなたが所属する組織のドメイン名を入力するのが最適です。
Bucket Name
influxDBでは、データベース名のことを Bucket とよびます。初期に作成する Bucket 名を入力します。
図 6.25で設定は完了です。次の3つから続く作業を選んでください。
QUICK START
InfluxDB独自にサンプルデータを作成した状態でbucketが初期化され、初期設定は終了します。不要なレコードを作りたくない場合はこのメニューを選ばないでください。
ADVANCED
続いてデータ収集エージェントであるTelegrafの設定を行う画面に遷移します。今回はPLCからデータ収集するため、このメニューは選択不要です。必要であれば設定に進んでください。
CONFIGURE LATER
何もせずにここで終了します。
図 6.25 初期設定完了画面#
メイン画面が現れるので、最初にbucketを新規に作成します。左側メニューの上から2番目をクリックして現れるメニューから
Buckets
を選びます。現れた画面で
CREATE BUCKET
ボタンを押します。bucket名と記録データの永続期間(リテンションポリシー)を設定します。初期値はNEVER(削除せず無制限に記録する)となります。
あるいは、ディスク容量に限りがある場合、次の通り有限期間を設定できます。この設定期間を経過すると、古いものから順に削除してデータを消去します。
Shared group duration設定にご注意
InfluxDBがファイルシステムにデータを書き込む際、Shared groupという単位でファイル化します。Shared groupは、初回のBucket作成時のリテンションポリシーにおける削除期間の設定により自動的に設定されます。一度Bucketを作成すると、このShared group durationの期間以下にリテンションポリシーのデータ保存有効期間に設定変更することができなくなります。
最初に無制限を含む6か月より長い期間設定で作成したBucketは、7日未満の保存有効期間設定に変更できません。
最初に2日以上の期間設定で作成したBucketは、1日未満の保存有効期間設定に変更できません。
ディスク容量の都合で小さい有限期間設定を行いたい場合は、最初に短い期間の保存有効期間設定を行ってください。
Shared group durationに関する情報は以下をご覧ください。https://docs.influxdata.com/influxdb/v2.6/reference/internals/shards/#shard-group-duration
Grafanaのセットアップ#
下記のサイトからWindows用インストーラをダウンロードします。
バージョン
2023年12月時点では、Ver10.2.2が最新ですが、後述するHMIへの埋め込みができない不具合があります。よって、Versionの選択から、10.1.5
を選択してください。
https://grafana.com/grafana/download?platform=windows
Download the installerリンクからインストールを行ってください。自動的にサービス登録され、起動時にGrafanaがサービス起動します。
インストール、サービス起動後は初回パスワード設定画面が現われます。任意のadmin
パスワードを設定してください。
設定後は、ユーザ名admin
で設定したパスワードでログインできます。